2007年09月13日

活動取材:森水人のネットワーク

 今回、取材したのは富士宮で活動する「森水人のネットワーク」。
 巻き枯らし指導会員を育成する作業イベントにお邪魔させていただきました。

「ご存知の通り、富士宮には下草の生えていない放置森林がたくさんあります。
この森を健全に育てるためには、人の手を入れる必要があります」

 と語るのは森水人のネットワーク代表の大西義治さん。

活動取材:森水人のネットワーク

  -巻き枯らし間伐とは-
  木の樹皮をむき、立ち枯れの状態にすることで間伐効果を出す近年注目の間伐手法。
  木の根元にぐるりと鋸で切れ目を入れて、切れ目から上に向かって
  皮をむいていくという、誰にでもできる簡単な作業です。
  1年ほどで葉が枯れ落ち、暗かった森に光が差し込むことで、
  荒れた人工林を下草の生えた豊かな森にしていくことが出来ます。

 同ネットワークでは「日本の森は、こどもが変える」プロジェクトの
 環境学習の一環として巻き枯らし間伐体験を、地元などの小中学校やボーイスカウトに
 提案しています。
 その時に子どもたちの作業のサポートをすることができる指導会員を育成しようと
 いうのが今回の取り組み。これが第1回目の研修とのこと。

 今回は6名の方が参加。
 ひとりひとりに軍手とノコギリ、そして竹製のヘラが渡され、
 さぁ、実習開始です。

活動取材:森水人のネットワーク

 最初は簡単な講義から。

「まず、木の根元にぐるりとノコギリで切れ目をいれてください。
そのあとは、ヘラで木の皮を上に向かってむいていきます」

 と、黙々と実践する大西さん。

「30cmほどむけば、もうそれで立ち枯れするんですけどね。
あとで間伐材として利用しやすいように、なるべく上までむいてください。
15mくらいむいていただけると有難いですね(笑)」


活動取材:森水人のネットワーク

 最初は苦戦されていた方も何本かこなすうちに
 みなさん、軽快に木の皮をベリベリと剥がし、
 巻き枯らしのベテランになっていました。

活動取材:森水人のネットワーク

 ただ枯れて倒壊した木は腐りやすく乾燥しにくいが、
 立ち枯れするとストックヤードも必要なくキレイな状態で
 間伐できるとのこと。
 立ち枯れした木は5~10年で倒壊するので、その前に間伐して
 利用するのがベストだそうです。

活動取材:森水人のネットワーク

「巻き枯らししたとこと、しないとこでは陽の入り方が全然違うんですよ!」

 と、熱く語るのは同ネットワークで活動する若林さん。
 若林さんが指差す方向(昨年、巻き枯らしした林)と、
 まだ巻き枯らししてない林を見比べると、陽の差し方が全然違いました。

活動取材:森水人のネットワーク
(昨年、巻き枯らしした林)

活動取材:森水人のネットワーク
(まだ、巻き枯らししていない林)

「下草の育ち方も全然違うんですよ」

 なるほど。言われて見て思わず納得してしまいました。
 立ち枯れし始めると葉が育たなくなり、陽の指す部分が増えるのです。

「今日と同じ作業を今月の23~29日の各日にも開催します。
そこでは、もっといろんな人に巻き枯らしを体験したいただきたいですね」
と大西さん。

 来年のプロジェクトに向けて、現在も参加を受付中とのこと。

 未来を担う子どもたちのために、少しでも多くの指導会員が育つといいですね。
 森水人のネットワークのみなさん、ありがとうございました!

活動取材:森水人のネットワーク

チーム名:森水人のネットワーク(no.22)
活動タイトル:巻き枯らし間伐材を進め、コードウッドに使う


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